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2023年度(論文)
堀場嬉碩
初級ウルトラマラソンランナーにおけるレース中の生理学的および心理学的負荷
概 要
ランニングイベントが増加するなかで,ランニング歴の浅いランナーが様々なランニングイベントに参加するようになっています.本研究では,専門的なトレーニングを積んでいない初心者ランナーを対象として,100kmマラソン時の心理および生理応答を明らかにすることを目的としました.その結果,およそ50kmまでは平均ペースが緩やかに低下していましたが,その後は急激な低下や激しい増減を示し,一定のペースが維持できなくなっていました.さらに,リバウンドジャンプ指数はおよそ80km地点において70 % 近く低下していました.心理指標であるTMD得点は中盤から後半まで低下し続けており,極度の精神的疲労が生じていました.今回の結果から,初級ランナーが100kmマラソンに挑戦する際の課題として,中盤以降のペース低下を引き起こす体力的および精神的疲労によって食事が取れなくなってしまうこと,またそれらによって運動時間が長くなり低体温症などのリスクも高まることが考えられました.これらの課題に対する対策を十分に行うことで,より安全にランニングを楽しむことができると考えられました.
本文
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